流行や話題性で投資対象を選択する”ファッション投資家”を卒業しませんか?(前編)

流行や話題性で投資対象を選択する”ファッション投資家”を卒業しませんか?(前編)

2020年8月10日

前編ではファッション投資家とはどういうものか、そしてそういった投資がうまくいかない理由を説明させていただきます。

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ファッション投資家とは?

最近ネットを見ていると投資銘柄や投資スタイルをファッションの流行の様にコロコロ変えているような方が多いような印象を受けました。
こういった方々を私はファッションのトレンドが移るように投資対象や投資スタイルを変えていく投資家という意味を込めて勝手に”ファッション投資家”と呼ばせていただいています。

これだけですと”ファッション投資家”がどういった方のことを言っているのかわからないと思いますので、ここ一年の”典型的な”ファッション投資家”の投資対象の動きを紹介します。

ファッション投資家の一例
(2019年末)
投資系YouTuberがしきりに取り上げた米国高配当ETF投資(SPYD,VYM,HDV)に参加しています。

そしてこのタイミングではQQQなどの成長株ETFのことを「低配当なので配当再投資ができず複利の力を使えない投資先」と罵っております。

(2020年)
コロナショックにより米国高配当ETFが暴落&減配と大打撃を受けました。
しかしながらこのタイミング、高配当投資においては悲劇でもなんでもなく、「配当の真価が発揮される」タイミングであり、「資金投下することで後々かなりの配当利回りを得れる」タイミングです。

にも関わらず「配当金再投資は税金が徴収される」や「減配で配当利回りが落ちる」という高配当株投資に存在する当然のデメリットを理由に高配当投資を退場されています。

そしてあろうことかつい数か月前罵っていて、暴落をものともせず最高値を更新し、SNSでは誰もが注目しているNASDAQ100指数のETFであるQQQに投資し始めています。

とまあこんな感じに投資というか投機…をされています。
短期間でこれほどまでに投資スタイルを変えている時点で、まだ投資を始める段階ではなく、投資に関する書籍を読んで勉強するべきだと思います。
※私自身が書籍を読んで勉強する前と後では明らかに能力・成績に差が出ています。

例えるならば、ファッション投資家というのは野球のルールを何も知らない、またはテレビで見ただけの状態でバットとグローブを買って試合に参加しているようなものです。
うまくいくと思いますか?

とまあ結構きつめの言い方をしてしまいましたが
なぜ意図的にこんな煽るような書き方をしたかというと、こういった投資をしている方を馬鹿にしたいがためにわざわざ記事を書いているわけではなく、本当にその投資スタイルで大丈夫か?という疑問をもってもらう為に書いています。
せっかく挑戦しているのにもったいないですからね!
ご理解ください。

なぜ流行に乗って保有した銘柄はうまくいかないのか?

確証バイアスがかかった情報で投資対象を判断しているから

認証バイアスとは仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のことです。

今回の例で言えばSPYD、QQQになりますが、どちらも素晴らしいETFです。
とはいえ当然デメリットが存在します。(SPYDならば減配リスク、QQQなら標準偏差が大きい等) 

しかしながら流行や紹介動画や記事というのはそのほとんどが投資対象が素晴らしいと思っている人々によって形成・作成されているいます。
その為、そこから情報を得ようとすると必然的に生のデータと比較して肯定的な情報しか得にくくなっています。確証バイアスのかかった情報

さらに紹介するという行為自体がメリットを誇張しやすくなります。

日常生活で例えると
自分が付き合っている恋人を紹介するときにわざわざ短所を説明する人はいないでしょう。
彼氏(彼女)のこういうところが素敵というはずです。

これと同じことが投資にも言えるわけです。
特に紹介者が広告収入や口座開設などのメリットを享受できる場合はその傾向が顕著ですし、大半の動画や記事というのは需要がある(人気がある)から作られるのですから肯定的に書かれるのは当然です。

付け加えると、本人が投資検討する時点でもその投資対象は確証バイアスがかかります。

つまり本人と他人の二重に確証バイアスがかかった状態となります。
この状況で仮に否定的な意見が出てきたとしても素直に耳を傾けることができることができるのでしょうか?
非常に難しいと思います。

少なくとも私は無理です。

②投資スタイルを確立できていないから

流行や話題性で投資をするのはどんな人だと思いますか?

私は、投資スタイルを確立できていない(自分自身で投資対象を選択・分析できない)人物であると考えています。
なぜなら流行や話題性自体が他者によって作られたものであるからです。

それ故に、流行というのは自分自身でコントロールすることは不可能であり、”たまたま”保有銘柄が注目された場合を除けば、マーケットに銘柄選択の権を他人に奪われているということになります。

これはすなわち銀行や証券マンに言われるがままぼったくり投資信託へ退職金を回している投資家と根本的な部分(自分で投資対象を選択できていない)では同じということです。

そうYouTubeで毎度馬鹿にされている、あの投資家と同レベルなのです!
「銀行の投資信託は手数料が高いから一緒にするな!」と思われた方もいるとは思いますがこの問題の本質は手数料ではありません。自分で考えていない(責任を負っていない)ことが問題なのです。

解決策

①情報の入手順を逆にする

情報を自発的に入手して投資をすること自体は素晴らしいことなのですがその順番がよろしくないです。

ファッション投資家の情報入手ルートは
他者→自分です

①あらゆる投資対象から他者が投資対象を厳選する
他者が厳選した投資対象を紹介する情報を自分が見る
自分で投資すべきかどうか判断する

これを逆に
自分→他者とします

①あらゆる投資対象から自分が投資対象を厳選する
自分が厳選した投資対象について他者の見解を確認する
自分で投資すべきかどうか判断する

単に順番を変えただけに思われるかもしれませんが、これにより他者が持つ情報の意味が明確に異なってきます。
前者が他者に情報を求めているのに対し、後者は他者に客観性を求めています。

これによって確証バイアスを増長されていただけの他者の情報は、自分が調べ切れていなかった部分や思わぬデメリットに気づかせくれる客観性を持った情報へと変貌するのです。

また初めに投資対象を自分で厳選しているので選択肢が格段に増えるます。

たとえば私がPFに組み入れているERUS(ロシアETF)なんてのは自分で調べない限り選択肢として上がらないと思います。
※ロシア自体が日本人に人気のない国であり、運用成績も芳しくなくおまけに経費率も高く、需要がない為

更に言うと、掘り出しもの銘柄に出会える可能性が上がります。

というのも紹介されている銘柄というのは需要と供給の関係上おおむね優良で人気のあるものの為、マイナーな銘柄は紹介されにくいのです。
自分で調べることで「現在は注目されていないが将来的にはとんでもない可能性を秘めてい名柄」に出会える可能性も高まります。
なお、もし一発当てたいと思うのであれば、既に爆上げ&最高値更新している話題のファッション投資家お墨好き銘柄ではなく、自力で見向きも紹介もされず、Twitterの話題にも上がってこないような埋もれている銘柄を探し出すしかないです。

②投資スタイルを確立させる

投資についてある程度勉強(書籍がおすすめです)したうえで自分の投資スタイルを確立させてしまえば、マーケットに惑わされることはなくなります。

例えば「長期的リターンで見れば株式が圧倒的に有利なので投資対象は株式のみとする」とルールを決めた上で投資をしている人物でれば、「ゴールドやシルバーの価格が急騰している」とか「○○で○○万円儲かった」などという情報を見て居ても立っても居られずその銘柄に飛びつく、なんてことは起きないのです。

前編は以上になります。

精神論的な部分が多い内容になっていますが、私は分析やタイミングよりも感情をコントロールできるかが重要だと考えています。

後編では過去のデータを用いて流行や話題性で投資をする危険性について説明させていただきます。