トルコリラのトータルリターンから見えるスワップ投資の実態

トルコリラのトータルリターンから見えるスワップ投資の実態

2020年9月20日

みなさんこんにちは、青瓶です。

FXをやったことがある方ならば一度は耳にしたことがあるであろう、高金利通貨でのスワップ生活について検証していきます。

高金利通貨の代表といえば、トルコリラです。
トルコの政策金利は2020年9月現在で8.25%もあります。

しかもFXにはレバレッジがあるので、レバレッジ2倍で年利17%も叩き出すことができます。

つまりトルコリラを保有しておくだけでどんどんスワップポイントで儲けれます。
これがスワップポイント投資です。

しかしながらこのスワップポイント投資、大事なことが書かれていません。

トータルリターン(インカムゲイン+キャピタルゲイン)です。

スワップポイント投資で語られているのはあくまでインカムゲインのみです。

しかしながら肝心のトータルリターンについてはどのブログにも書かれていません。

試しに「トルコリラ トータルリターン」と検索してみてください

1つも見当たらないはずです。おかしいでしょ?(笑)

ならば自力でデータ作成してトータルリターンを暴いてやろうじゃあないか!ということで今回の検証を始めたいと思います。

※結論だけ見たい方は目次の3年間の「複利運用運用成績」をタップしてください!

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検証方法

FX会社

SBIFXトレード

本来ならば新興国通貨のスワップポイントが高めに設定されているみんなのFXで検証したかったところでしたが、みんなのFXは数年前のスワップポイントを確認することができませんでした。

このためSBIFXトレードで検証します。

※スワップポイントはみんなのFXに劣りますが、SBIFXトレードのスワップポイントは平均的で決して低くはない為、結果が大幅に変わることはまずないです。

レバレッジ

FXといえばレバレッジをかけた運用ですが、今回はレバレッジをかけずに検証します。

理由としては
・個人でレバレッジをどれだけかけるか不明なため
・計算をしやすくするため

ネタばれになりますが今回の検証でレバレッジ2倍以上でほったらかしにすると強制ロスカットされるからというのも理由にあります(笑)

検証期間

3年(2017年~2019年)

SBIFXトレードのスワップポイント履歴が2016年12月~でしたので2017年から2019年の3年間で検証を行いまます。

この期間ですが、トルコの政策金利が最も高かった時期です。(下画像参照)

その為、スワップポイント投資の観点から言えば、最も有利な条件で検証していると言えます。

トルコ政策金利推移グラフ

2017年の成績

トータルリターン:-1.2%

運用成績

※詳細データ

考察

2017年のスワップポイント運用のトータルリターンリターンは-1.2%となりました。

世間で謳われている通り、スワップポイントの利回りは9.5%(政策金利+1.5%)と非常に高いです。

しかしながらそれ以上にトルコリラの価値が下落している為、リターンはマイナスとなっています。

これについては、インフレで通貨価値が下落するからその分金利が高くなるという原理から考えれば当然といえば当然のです。

この1年がたまたま悪かっただけでは?
と思われた方もいらっしゃると思いますが、しかしながら2017年の価格の下落幅は2010年~2020年の10年間の中では、そこまで下落していない期間です。(2017年は青枠部分)

更に悪いお知らせですが、レバレッジをかけていた場合、その倍率分トータルリターンの損失が額も上昇します。

2018年の成績

トータルリターン:-18.9%

運用成績

※詳細データ

考察

この年、スワップ投資家にとっては悲劇のトルコショックが発生しました。(下チャートの青枠内の大陰線部分)

これにより高いレバレッジをかけていたスワップ投資家はもれなく退場しています。

レバレッジをかけなかったおかげで何とかロスカットされずに生き延びたトルコ戦士も年利-18.9%です。

もはや投資対象かどうかも怪しいレベルです。

ちなみにこうやって馬鹿にしている私ですが、この時期絶賛トルコリラをもっていました(笑)
無知とは恐ろしいものですね…

2019年の成績

トータルリターン+1.7%

運用成績

※詳細データ

考察

ここにきてなんとかプラスに持っていくことができました。

なぜプラスに持ってこれたかというと、この年はスワップの利回りが圧倒的で13.5%もあるからです。

ここで、「なんだスワップ運用でも儲けれるじゃん」

と思ったあなた

残念ながらそんなに世界は甘くないです。

2020年9月現在トルコリラの価値は13円台と過去最安値になっています。更に頼みの政策金利ですが8.25%と去年より大幅下落しています。

つまり結局マイナスということです。

3年間の複利運用運用成績

トータルリターン:-21.8%

年率リターン:-7.9%

※年末に1年間のスワップポイントをトルコリラへ再投資した場合

運用成績

※詳細データ

考察

3年間のトータルリターンはまさかの-21.8%です。(年率リターンは-7.9%)

本来であれば複利運用により資産がより多く増加するはずですが、マイナスリターンの為、余計に傷を広げてしまうという結果になってしまいました。

これでは大人しく現金で持っていた方が良かったといえますね。

巷で謳われている不労所得とはかけ離れています、不労負債といった方が正しいでしょう(笑)

また最大下落率が53.1%ということですので、レバレッジ2倍以上の方はほったらかしにした場合もれなく強制ロスカットされています。

さらに残念なお知らせですがもし、2017年~2019年の間、トルコリラではなく他の資産(株式、債券、金)を保有していた場合、そのすべての場合において資産が増えています。

  • 青色:米国株 S&P500
  • 緑色:日本株 日経225(日経平均株価)
  • 黄色:金
  • 赤色:米国債券
  • 紫色:トルコリラ円
各資産とトルコリラのチャート

こうやってグラフで見ると如何にスワップポイント運用が馬鹿げているかわかりますね。

ちなみに期間が3年ですので差がこの程度で済んでいますが、10年間で比較するとその差は更に開きます。

  • 保有期間が長ければ長いほど損をする。
  • 元本保証されない。
  • レバレッジをかけた場合ロスカットですべてを失う。
  • 同じ期間を他の何かに投資していれば資産が増えている。

これがスワップポイント運用の実態です。

これでもまだスワップポイント運用をやってみたいと思いますか?

結論

高金利通貨のスワップポイント投資を行うとどんどん資産が減っていく。
特にレバレッジをかけた場合は非常に高い確率で強制ロスカットされ、全投資資産を失うことになる。

→スワップポイント運用するくらいなら普通預金にお金を預けた方が良い