SBI証券の米国貸株サービス(Kastock)はハイリスクローリターン

SBI証券の米国貸株サービス(Kastock)はハイリスクローリターン

【Investment】投資

SBI証券の貸株サービスであるカストック(Kastock)を使ってみたのでレビューをしていきたいと思います。

スポンサーリンク

カストックとは?

米国株版の貸株サービスです。

今のところ(2021年1月5日時点)ではSBI証券のみが行っているサービスになります。

保有している株式をSBI証券を介して他の投資家へ貸し出すことで金利を受け取ることができます。

貸株サービスとは、銀行にお金を預ける(貸す)と利息がもらえるように、 お客さまが保有している株式を当社に貸し出すことで、貸し出した株式に応じた貸株金利を受取ることができるサービスです。

当社はお客さまから借受けた株式を機関投資家が参加する「貸株市場」に貸し出すことで貸株金利を受取り、お客さまへ貸株金利をお支払いいたします。

SBI証券のカストック紹介ページより

より詳細な内容を知りたい場合はSBI証券のカストックの紹介ページをご確認下さい。

カストックの金利は何%?

貸株の仕組みをざっくり理解したところで、じゃあ金利がどんだけもらえるのか?ということですが….

超絶ショボいです

どれくらいショボいかというと

貸株銘柄のほとんどは

0.01%

の金利です。

銀行預金に毛が生えた程度のレベルです。

2021/1/4時点のカストックの金利一覧データ↓

※SBI証券のサイトから直接ダウンロードすることもできます。

貸株金利の一例

ティッカー金利
VOO(S&P500)0.01%
VTI(全米株式)0.01%
QQQ(NASDAQ100)0.01%
SPYD(米国高配当株)0.01%
VT(全世界株式)0.01%
VWO(新興国株式)0.01%
RWR(米国REIT)0.01%
BND(米国債券)0.01%
GLD(ゴールド)0.01%
メジャーどころのカストック金利

上の表の銘柄は米国株投資家なら誰もが一度は耳にしたことがある錚々たる顔ぶれですがその金利はどれも0.01%です。

勿論0.01%以外の銘柄も存在しますが、有名どころの銘柄は基本的に0.01%です。

記事作成時点での最高金利は2.0%です。

AEMD(エスロンメディカル)など20社が該当しています。

日本株の貸株金利は何%?

米国株の貸株金利はそのほとんどが0.01%で最高でも2%でした。

では日本株の貸株金利は如何ほどなのか?

こちらについても調査してみました。

日本株の貸株金利

上の表はSBI証券の貸株のページから引用したものになります。

どうやら日本株の場合は最低でも0.1%の金利を得ることはできるようです。

米国株の貸株金利の10倍です。

しかも貸株金利が10%を超えている銘柄も存在しています。

まあ、これに関しては

貸株金利が高い→空売りの需要が高い→株価が下落すると思われている

とも考えることができますので、貸株金利が高いからその株を買うというのは個人的にはオススメできません。

保有している株がたまたま貸株金利が高かったというのがベストです。

最低金利、最高金利いずれの面においても米国株の貸株金利は日本株のそれを遥かに下回る水準であり魅力に欠けます。

貸株のデメリット

日本株の貸株と比較して非常に金利の低いカストックなわけですが、それでも「例え0.01%でも金が入るならやりたい」と思う方もいると思います。

確かに貰えるものは貰っておいた方がよさそうですが、この貸株、デメリットが3つも存在します。

・株主優待が貰えない

・配当金(分配金)が雑所得扱いになる

・SBI証券が倒産した場合、貸し出した株は戻らない

この3つのデメリットについて解説します。

株主優待が貰えない

米国株はそもそも株主優待制度が存在しませんのでこのデメリットはデメリットたりえませんので割愛します。

配当金(分配金)が雑所得扱いになる

貸株を行っている時に配当金(分配金)が発生すると、貸株配当金相当額が支給されます。

この貸株配当金相当額、貰える金額こそ元々の配当金と同額ですが、なんと雑所得扱いになってしまいます。

貸株申込中でも、お客さまは配当金を受取ることができます。

しかしながら、配当金としてお客さまへお支払いすることができない場合もございます。その場合「配当金相当額」をお支払いいたします。

※「配当金相当額」は、雑所得または事業所得となり、総合課税の対象となります。
※「配当金相当額」は、株式等の譲渡損とは損益通算ができず、また外国税額控除の適用となりません。

SBI証券より引用

雑所得は1年間の収益が20万円を超えた場合、確定申告が必要になります。
また、総合課税ですので所得次第では余計に税金を持っていかれる可能性があります。

更に言うと、税区分が変わることで投資の損失分で配当にかかる税金を減らすこともできなくなります。

早い話、使い勝手がクソほど悪くなります。

SBI証券が倒産した場合、貸し出した株は戻らない

最恐最悪のリスクです。

貸株を行っている証券会社(この場合SBI証券)が倒産した場合、貸していた株は1株たりとも、お金は1円たりとも戻ってきません。

【当社(借入者)の信用リスク】
本サービスご利用にあたり当社と締結いただく契約は「消費貸借契約」であり、無担保契約になります。したがいまして、お客さまは当社が倒産した場合などの信用リスクを負うことになります。

【当社(借入者)からの貸出先に対する信用リスク】
貸出先に万一のことがあり、株券が返却されない場合、当社があらかじめ貸出先から確保している担保金で株券を調達し、お客さまが貸出していた株券をすべて返却いたしますが、その場合でも返却が難しい場合には、基本契約書に定められた株券の時価及び遅延損害金としてお客さまにお支払をすることになります。

【投資者保護基金の対象とはなりません】
お客さまが貸出する株券は通常の保護預りとは異なり、証券会社が自社の資産とお客さまの資産を区別して管理する分別保管の対象とはなりません。したがいまして、当社が倒産した場合などに投資者保護基金による保護の対象とはなりません。

SBI証券より引用

まあ、SBI証券が潰れるなんてことはよっぽどないとは思いますが、何が起こるかわからないのがこの世の中です。

かつて栄華を誇ったローマ帝国や漢、モンゴル帝国は今は存在していません。

あれほど反映した帝国ですら滅ぶこの世の中、SBI証券なんて言う日本の一企業がこの先ずっと安泰なんていう保証はどこにもありません。

そしてもし、その恐れていた自体が現実のものとなった場合、その間いくら貸株で儲けていたとしても全てパーになってしまいます。

100戦して99勝しても1敗しただけで滅ぶようなハイリスクにどうして挑みましょうか?

まして金利は0.01%…つまりリターンはほとんどありません。

つまりこのカストックというサービス

ハイリスクローリターン

です。

以上の点から、私はこのカストックというサービス、わざわざやる必要はないと思います。

カストックに限らず調べてみると貸株というのは総じてハイリスクであり、そのリスクに見合うだけのリターンを得られる貸株銘柄というのは限られてくると思います。

保有している銘柄がたまたま高利回りであった場合のみ貸株をするという形で良いと私は考えます。