【IVV vs IJR】米国株のリターンを大型株と小型株で比較する

【IVV vs IJR】米国株のリターンを大型株と小型株で比較する

【Investment】投資

今回は米国大型株と小型株のパフォーマンスをETFを用いて比較していきます。

比較するETFはブラックロック社のETFを用います。

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比較するETF

米国大型株】 IVV(iシェアーズ・コア S&P 500 ETF)

インデックス:S&P500

米国小型株】 IJR(iシェアーズ・コア S&P 小型株 ETF)

インデックス:米国スタンダード・アンド・プアーズSmallCap 600 インデックス

指数についてですが

S&P Composite 1500指数のうち
・大型株がS&P 500
・中型株がS&P MidCap 400
・小型株がS&P SmallCap 600

と分類されています。

ちなみにS&P MidCap 400指数に連動するブラックロック社のETFはIJH(iシェアーズ・コア S&P 中型株 ETF)となります。

IVV vs IJR

チャート

比較期間:2000/5/22~2021/2/12

※tradingview.comでチャート作成し引用

基本情報

IVVIJR
株価収益率(PER)28.7922.32
株価純資産倍率(PBR)4.102.12
ベータ値1.001.33
標準偏差(%、3年)18.65%26.03%
過去12ヶ月分配金利回り1.59%1.05%

※2021年2月11日のデータになります。

PER、PBRともに大型株の方が割高になっています。
特にPBRは小型株の約2倍です。
この差は割安度においては無視できない差の様に感じます。

ただし、これについては大型株の構成セクターの28.07%が人気の高い情報技術セクター(小型株は14.77%)となっている為、PER,PBRの水準が高くなっている可能性があります。
他にはGAFAMはすべてS&P500の構成銘柄ですので、人気株はS&P500に詰まっているといっても過言ではありません。

ベータはS&P500との連動性ですので、大型株は自分自身ですので1.00、小型株は1.33ですのでおおむね同じような値動きをするということになります。

標準偏差は当然ながら業績が安定している大型株より小型株の方が大きくなっています。
配当利回りについても、小型株は事業拡大に資金を投じる傾向がありますので、大型株よりも低くなっています。

トータルリターン比較

IVVIJR
1年18.3711.24
3年14.147.74
5年15.1812.36
10年13.8311.89
設定来6.7110.01


※IVVの設定来は2000/5/15、IJRの設定来は2000/5/22であり誤差の範囲内ではありますが若干期間が異なります。

直近10年で言えば大型株(S&P500)に軍配が上がりますが、超長期の設定来のリターン(20年間リターン)で言うならば小型株が圧勝していることがわかります。

設定来からのリターン差は年率3.3%ということになるわけですがこれがどれくらいの差になるかというと倍以上の差が生まれています。

大型株(IVV)のトータルリターン:+315.67%

出典:ブラックロック

小型株(IJR)のトータルリターン:+729.78%

出典:ブラックロック


※上記は算出期間はIJRの設定来に合わせて2000/5/22~2021/2/12で算出。
※配当再投資後のリターンを表したグラフになります。

リターンに非常に大きな隔たりが出来ています。
ここでおさらいしますが、直近10年は大型株が小型株をアウトパフォームしています。そしてその勝利に貢献したのがGAFAMです。
この5社は規模、パフォーマンスにおいて圧倒的であり、S&P500指数の構成銘柄比率をみてもこの5社で多くを占めています。

では歴史的にみて大型株と小型株のパフォーマンスを比較するとどっちが優れているのか、圧倒的に小型株の方が優れた成績を出しています。

1926年~2005年の平均リターン

大型株小型株
年平均リターン10.412.6
出典:ウォール街のランダムウォーカー

約80年間の年平均において小型株の方がリターンが優れているということがわかります。
つまり歴史的にみれば現在の状況は例外的であると言えます。

ちなみに現在の状況、歴史をたどれば同じような状況というのはもちろん存在します。ニフティ・フィフティなんかがその一例でしょう。

小型株投資はアリか?

20年で2倍以上のリターンの差を生み出した小型株投資、これは素晴らしい!ならば投資だ!
…といいたいところですが、”必ずしも小型株の方が大型株よりもリターンが優れているわけではない”という意見ももちろん存在します。

端的に言うと小型株には生存バイアスが働いているということです。
というのも指数に数えられる企業というのは当然存在している企業になるので、途中で倒産していった企業というのは指数に含まれません。
そして倒産していった企業のパフォーマンスは当然ながら悪いものです。

つまり小型株指数に数えられる企業群というのは途中で倒産していった企業を抜いたパフォーマンスの良い企業ということになり、途中で消えていった有象無象の小型株をひっくるめて考えれば大型部だろうが小型株だろうがリターンに差はない。
ということです。

これは確かに一理あると思います。
ですので小型株投資するならば、そういった考え方もあることを理解した上で、それでも小型株に可能性があると信じて投資できる場合にのみ投資するといいでしょう。

また小型株は大型株と比較して値動きが非常に大きくなっています。
超長期で見れば大型株をアウトパフォームできるとしても、その期間にはいくつもの暴落が存在するのでリターンを取りに行って途中で狼狽売りするなんてことは絶対に避けなければいけません。

そういったことから、自分のリスク許容度が高くないことを理解している投資家であれば、リターンよりも安定性を重視して大型株を選択するというのもアリだと考えます。