米国株投資家の不安要素【とある投資家の日記5】

米国株投資家の不安要素【とある投資家の日記5】

とある投資家の日記

個人的に少し…というか大分気になることがあります。

投資家のPFを見ると米国株ばっかりなんですよね。

PFはいくつかの銘柄に分散されてはいるのですが、セクター戦術にせよ、GAFAやFANGにせよ、小型株集中投資にせよ、全体の8割いや10割が米国株なんですよね。

これってかなり異常だと私は思っています。

というのも

所謂”そこら辺の投資家”が5年前も米国株偏重のPFだったか?

ということです。

5年前というと私は外貨預金の存在を知ったレベルなので当然”投資家”ではない為、当時の状況を知る由もないのですが、おそらく違います。
例えば今ではメジャーなS&P500をベンチマークとする投資信託の設定はわずか2~3年前です。

(例)
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim米国株式(S&P500)  設定日:2018/7/3
・SBI-SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド  設定日:2019/9/26

上記の投資信託は現在の投資界隈では全世界株式全米株式と並び王道の投資先とされています。

しかしながらその設定日は2018年と2019年、つまり5年前にこれらに投資することは不可能ということです。

※先進国株式インデックス(MSCIコクサイイン・デックス)の投資信託かそれより古くから存在
※S&P500をベンチマークとする米国ETF(IVV,VOO,SPY)であれば5年前に投資することは可能ですが、今日では最低手数料が0円の米国ETFも以前は他の国の株(ロシア株等)と同じく最低手数料が決められていたためメジャーな投資方法というわけにはいきませんでした。

これらの状況を鑑みるに

5年前のそこら辺投資家にとって米国株投資というのは現在の様に身近な投資先ではなかった

ということです。

じゃあ5年前の”そこら辺の投資家”の投資先って何なの?という話ですがそれをよく知る人物を私は知っています。
私の父です。

私の父は”そこら辺の投資家”の代表みたいな人で常に時代の波に乗った投資をしています。

そんな我が父の5年前の投資先が何だったのかを私は知っています。

JTと日産

です。

そう、あの時代は日本株の高配当株がとても流行っていたんですよね。

おそらくですが、JTや日産という日本を代表する企業であれば、業績は安定しておりその業績から繰り出される配当も常に高い水準となるので、不労所得に持ってこい!
みたいな謳い文句で流行っていたと思います。
あれ?この謳い文句、コロナショック前の米国高配当株投資と同じじゃん

んでもってそんな感じの”優良”日本大型株がその後どうなったかをご覧ください

2016年4月~2021年3月までの5年間チャート

出典:tradingview.com

【7201(赤線):日産自動車】     -38.24%
【2914(青線):日本たばこ産業(JT)】 -54.26%

青瓶
青瓶

ひでぇなこれ

とんでもないくらいだだ下がりしています。
”高配当株”ということで配当込みのリターンはこれよりは改善しますが、焼け石に水でしょう。

実際私はJTを保有していますが、評価損益率は‐30%もあります。(私が投資している全銘柄の中で最悪のパフォーマンス)

対して日経平均株価は5年前と比較して80%以上も上昇しています。
日経平均の225銘柄にJTと日産は組み入れられているはずですが….随分と差がつきましたねぇ

更に言うと、現在JTは減配しており、日産に至っては無配株に落ちぶれています。
JTは減配したとはいえ配当利回りは6%台と”高配当株”であることに変わりはありませんが、日産は最早高配当株ですらありません。

株価は暴落し、配当はなくなる…これが流行を追い求める投資家の末路です。

で、こういう昔はやった銘柄を紹介すると必ず

銘柄がクソなだけ

という人がいます。
例えばコロナショック前絶賛されていた高配当株ETFのSPYDはコロナショック後にけちょんけちょんに馬鹿にされていました。

でもね、別に流行の銘柄ってその銘柄が悪いんじゃなくて買付するタイミングが絶望的に悪いだけなんですよね。

例えば先ほどのJT、設定来からのチャートならばリターンは日経平均と互角どころか、配当込みのリターンで考えれば日経平均よりも上だったりします。

出典:tradingview.com

【NI225(赤線):日経平均株価】    188.87%
【2914(青線):日本たばこ産業(JT)】 192.30%

流石に不正の温床である日産はダメでしたが、JTという企業自体は投資先としては悪くはないんですよね。
でも流行っている時に買うとどうしても割高になってしまうので結果損をする。
これが流行の投資先ばかり追っかけている投資家がいつまでたっても投資で利益を出せない原因なんですよ。

米国株に話を戻しますが、米国株投資自体は優良な投資先だとは思いますが、明らかに買われすぎていると思います。

私はこう思っていますが、多くの投資家はそうは思っていません。だって米国株が他の投資先と比べて優れている情報がわんさか上がってきていて、事実ここ10年はその通りですからね。
疑いようがないです。

でもね、そもそも論として流行っている時はデメリットやリスクなんてのは軽視されがちなんですよ。
今の我々からすれば、5年前日産やJTに投資していた投資家というのはアホ以外の何物でもないのですがJTに投資しているお前が言うな、当時はそんなことはお構いなしなんですよ。

例えばS&P500のPERなんかはリーマンショック後と比較して倍くらいになっているわけですが、そんなことを気にしている人って全然いませんよね?
寧ろ

PERで投資判断しちゃうとか(笑)

みたいな感じですよね?

でも例えば5年後米国株が半値になっていたとしたら

なんで5年前の投資家はあんな割高なPERの時に米国株に投資してるの?
アホなの?

となるのは、JTや日産の件を見ればすぐ想像がつきます。

結局のところ、

調子がいい時は調子がいいことを肯定する材料しか取り上げられず、調子が悪い時は調子が悪い事を肯定する材料しか取り上げられない。

というのが群集心理のようです。

まあそんなわけで私は巷で信仰されている米国株神話を信奉する気は全くないので米国株式の比率を大幅に減らしています。

以前はS&P500にVGT,VHT,VDCのセクターETFに米国個別株まで保有していましたが、今では全世界中小型株投資信託の米国部分(60%)のみに絞っています。

米国中小型株式というのは米国株投資の中でもマイナーな存在であり、時価総額加重平均を採用している多くのETFではその構成比率のほとんどが大型株で占めており、分散できているつもりでも中小型株にはほとんど投資できていないというのが実態です。

有名どころではVOO、IVV、SPYの3兄弟。これらはS&P500をベンチマークとしていますがそもそもS&P500指数は米国大型株500社のインデックスなので中小型株は含まれないですし、VTI(全米株式)は中小型株を含むとはいえ時価総額加重平均なので中小型株比率は少ないです。

”米国株投資家”は上記の銘柄をコアにPFを組んでいるので私はその盲点をついて中小型株で行きます。

そして米国株は中小型株にとどめて他は日本の小型株をメインに投資して、大穴としてロシア株に投資するスタイルに舵を切っています。
まあ、投資に限らず成果が出るものというのは、はじめは人から馬鹿にされたり共感されないようなものばかりですからね。
自分が納得して選んだ”変わり種”に投資しています。

今後も米国大型株が繁栄する可能性は十分ありますが今までの歴史を見るとみんなと同じことをやって株で大損した人は知っていてもその逆を聞いたことがないので、自分の投資スタイルを貫いていきます。